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2026年10月1日

付記用語の書き方——「ネット使用」「裏返して洗う」はどこまで書くか

洗濯表示の記号を決め終えたあと、「記号の下に何か書き添えたほうがいいのか」「どこまで書けば親切で、どこからが書きすぎなのか」で手が止まる人は少なくありません。記号の横に添える短い文章を付記用語といいます。

結論から書きます。付記用語は、記号だけでは伝わらない「その製品ならではの注意」に絞って、1〜3行程度に収めるのが基本です。記号で表せることを文章で繰り返す必要はなく、記号と食い違う内容は書いてはいけません。私たちはアパレルOEM会社として、この考え方で洗濯ネームの付記用語を決めています。

1. 付記用語の位置づけ

洗濯表示の中心はあくまでJIS L0001の記号です。付記用語は、その記号を補足するために、記号の近くに文章で添えるものです。

付記用語は、入れなければならないものではありません。ただ、プリントや起毛、色落ちしやすい染めなど、記号だけでは事故を防ぎにくい製品では、入れておくことで消費者の失敗とお問い合わせを減らせます。

2. 書く・書かないの判断基準

書いたほうがよいもの

記号では表現できないが、守らないと製品が傷むものです。現場でよく使う例を挙げます。

書かなくてよいもの

記号ですでに示している内容を、文章でもう一度書く必要はありません。たとえばアイロンを点1つにしているのに「低温でアイロンしてください」と重ねると、スペースを取るだけでなく、記号と文章のどちらを見ればよいのかが曖昧になります。

書いてはいけないもの

記号と矛盾する内容です。漂白を「可」にしたまま「漂白剤は使わないでください」と書く、タンブル乾燥を「禁止」にしたまま「乾燥機は低温で」と書く、といった食い違いは、校正で必ず直します。付記用語で制限を足したくなったら、それは記号の選び方を見直す合図だと考えてください。

3. どこまで書くか——行数とスペースの目安

洗濯ネームは、組成・記号・表示者名と連絡先を載せたうえで、残りのスペースに付記用語を入れることになります。小さなネームに長い文章を詰め込むと、文字が小さくなって読めなくなります。

文字の大きさの下限は、ネームの素材や印刷方法によって変わります。縮小しすぎた文字がつぶれていないかは、校正の段階で原寸で確認するのが確実です。

4. 書ききれない注意は下げ札へ

「摩擦で毛玉ができることがあります」「濡れたまま放置すると色移りします」「着用を重ねると風合いが変わります」といった、素材の特性の説明まで洗濯ネームに入れる必要はありません。こうした説明は下げ札や商品ページに回すのが一般的です。

役割を分けて考えると整理しやすくなります。洗濯ネームは製品が捨てられるまで付いているので、洗うたびに見てほしい短い指示を。下げ札は購入時に読まれるものなので、素材の特性や理由の説明を載せます。

5. 製品別の付記用語の組み立て例

私たちがよく使う組み合わせを、製品の特徴ごとにまとめます。実際には素材と加工、洗濯試験の結果に合わせて調整してください。

製品の特徴付記用語の例
プリント入りのカットソー裏返して洗ってください/プリント部分にアイロンを当てないでください
濃色・色落ちしやすい染め他の物と分けて洗ってください/濡れたまま放置しないでください
ニット・装飾付き洗濯ネットを使用してください/形を整えて干してください
撥水加工品柔軟剤は使用しないでください

どの製品でも、並べた付記用語を最後に記号と照らし合わせ、矛盾がないかを確認してから確定します。

まとめ

付記用語は、記号を補うための短い文章です。記号で表せることは記号に任せ、その製品に固有の注意だけを1〜3行に絞って書きます。記号と矛盾する内容は書かず、長い説明は下げ札へ回す——この3点を守れば、読みやすく事故の少ない洗濯ネームになります。

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